十日町の着物工場を見学してきました~その2~
昨日の続きです。
蕪重織物さんへ。
着物には先染めと後染めがあり…
つまり、染色した糸を織って反物にする技法と、
白生地の反物に後から染をする技法があります。
昨日紹介した桐屋さんは後染めですね。
今回の蕪重織物さんは先染めの機屋さんです。
これが染色する前の糸です。
生地は織物ですので、縦糸と横糸があって
それを交互に折り合わせることによって生地となります。
↑さすがにこれは知っていた(笑)
写真の下の方にデザインの設計図がありますが、
この設計図に合わせて糸を染色するわけです。
色のついた菱型が並んでいますが、
横糸であれば菱型の色と色の範囲と間隔に合わせて…
赤・緑・赤・・・黄色・赤・黄色・・・赤・緑・赤・・・
というように。
糸はこのように色を付けていきます。
職人さんのエプロンの手前に縦の筒状のものがわかるでしょうか?
そこに染料を入れると三角錐の金具の中に染料が流れ込み、
糸を押し付けると、糸が染料を吸って着色していくという仕組みです。
動画の方がわかりやすいですね。
写真と動画は柄が違いますが、こんな感じで染め上がります。
しかしこのまま織っては模様がつきませんので、
再びこれを1本ずつの糸にするそうです。
この作業を繰り返し行い、それぞれの糸を織ることによって、
柄ができると。
気の遠くなるような作業です。
こちらはたしか、縦糸を伸ばしているところ。
奥のボビンが見えるでしょうか。
規則的に各色のボビンが並んでいて、
そこから木の枠を経て糸が集まってきます。
よくこんがらがらないなぁと(^^;)
下の階では染色をしていました。
染色機。
こちらは脱水機…かな?
こちらは糸全体に染色が施されていますので、
柄の部分ではなく、無地の部分の糸となります。
これは、無地の糸をボビンに巻いていく機会です。
説明する方も説明に苦心していましたが(笑)
どのようにして糸から柄ができてくるのかを理解するのが難しいです。
技法が確立されて、それの説明を受けているオラがわからないのですから、
最初にこれを発明した人はすごすぎます!
残念ながら、織の工程を見ることができませんでした。
実際に縦糸と横糸が編まれていくのを見ると、
感動するだろうなぁ~(^^)
それにしても、着物づくりは大変手間のかかる仕事ですね。
非常に多くの工程がありますが、
一つ一つの工程は、そのあとの工程に大きく影響を及ぼします。
たとえば、糸の染色がずれていたり、一部に色がついていないと、
柄がきれいに出ないわけです。
せっかくそこまで行ったのに、おじゃんになっちゃう(死語ですか?ww)
職人さんたちはすごい責任感をもって仕事をするわけです。
プロフェッショナルな仕事を見せていただきました(^^)
十日町が誇れる産業ですね、まさに。
本日の松之山温泉は曇り時々雨。
涼しいですね。
TORITANI METER 1924
あちゃの。